思い出は宝物 マンガ 『かくかくしかじか』
こんにちは、さとるです。
今回は、東村アキコ先生の代表作
『かくかくしかじか』
についてお届け致します。
私さとる的には昨年、
偶然ネット番組(録画)にて
「かくかくしかじか」の作者としてご紹介されていたアキコ先生をお見かけし、そのお人柄、そしてマンガを知るきっかけになった思い出深い作品です!
果たして作品の素晴らしさをどれだけ伝えられるだろうか?不安でいっぱいですが勢いでいってみましょう!…汗
〈目次〉
1、『かくかくしかじか』について
2、「かくかくしかじか」=『懺悔のモノローグ』。
3、無二の恩人 日岡兼三 先生
4、アキコ先生の宝物「かくかくしかじか」
5、かくかくしかじか プレゼント企画ーっ!(← 終了しました)
1、『かくかくしかじか』ついて
小さいころからマンガに夢中だった林明子。恩師である絵画教室代表日高健三のマンツーマン熱血指導⁈のもと、絵画教室、美大、社会人時代を経て、現在の人気少女マンガ家の夢を叶えるまでを描く。笑いあり、涙あり、自虐⁈あり。
少女マンガ家 東村アキコ先生の実話を基にした心温まる自伝的物語。
まずは
全5巻のあらすじをお送りしたいと思います。
(ネタバレあり。まだ読んだことがない、ストーリー言わないで!って方は、「賞の受賞」までお進み下さいませ)
〜第1巻〜
漫画家に憧れ、美大受験を志した林明子。友人に誘われて入った絵画教室で出合ったのは、傍若無人?破天荒??そんな言葉がぴったりな絵の先生、日高健三。
美大には通わなかった絵画教室の先生?
そんな日高先生に明子は疑念を抱きながらも、紆余曲折を経て夢に向かって突き進む。明子の行く末やいかに?
〜第2巻〜
美大に進んだ明子。絵画教室に通っていた当時と比べ、どうも筆の調子が上がらない。「手を動かして絵が出来上がっていくだけ ただそれだけのことがすごい快感だった」。過去の自分と現状を比べれば比べるほど、なぜか絵の世界から遠ざかっている自分。それでも気にかけてくれる日高先生に明子は…。
〜第3巻〜
大学生活もあとわずか。明子は打ち込んできた絵画の世界と、憧れ続けてきた漫画の世界。どっちつかずの状態にいた。そしてただ日にちだけが過ぎていく大学生活に焦りを感じていた。あくまで明子の「絵画の世界」での活躍を期待する日高先生。そんな中、明子はある決断をする。
〈おまけマンガ〉
『私の記憶とかくかくしかじか』
〜第4巻〜
地元宮崎で、「仕事と絵画教室と漫画」、とそのかけもちをなんとかこなしていた明子。そんな明子に、憧れて憧れ尽くしたマンガの世界から次々にチャンスが巡ってくる。絵画教室を明子と運営していきたい日高先生との距離はますます遠ざかるばかり。恩師とのつきあい方に頭を悩ます明子だが、一気に今の環境を変える決断をする。
〈おまけマンガ〉
かくかくしかじかsketch book
(風景編)
〜最終巻〜
日高先生から貰った久々の電話をきっかけに、明子は宮崎の絵画教室に足を運んでいた。絵画教室で学んだ日高先生の教え。その大切さを重々承知している明子であったが、一方で目の前には漫画家としてなすべき事が控えていた…。
〈おまけマンガ〉
かくかくしかじかsketch book
(大学時代編)
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それから、それから
「映えあるダブル受賞!」
のお話。
かくかくしかじか、マンガ大賞いただきました!いま授賞式おわった! pic.twitter.com/UWL2Fkztgk
— 東村アキコ(告知用) (@higashimura_a) March 24, 2015
↓受賞式でのコメントは、こちらのサイトがオススメです。
「かくかくしかじか」は、
第8回マンガ大賞(2015年)(注1)と、
第19回文化庁メディア芸術祭マンガ部門大賞(2015年)
(注2)
と、大賞ダブル受賞を果たしています。
おめでとうございます!
(注1 マンガ大賞実行委員会によって主催される漫画賞。友達に勧めたくなる漫画を選ぶことをコンセプトにしている。今年は第11回目)
注2 日本の文化庁が主催する文化庁メディア芸術祭の一部門として、1997年から開催されている漫画賞。
審査員は主に漫画家から成り、「クリエーターがクリエーターを選ぶ」ことが賞のポリシーとなっている。)
↑受賞当時のアキコ先生のご様子を!
東村アキコインタビュー“何も考えずただ走り続けてきた17年”『かくかくしかじか』第19回文化庁メディア芸術祭 マンガ部門大賞受賞 | アニメ!アニメ!
2、「かくかくしかじか」=『懺悔のモノローグ』。
『懺悔のモノローグ』
アキコ先生が、マンガ大賞の受賞スピーチでおっしゃったお言葉。
画像引用 マンガ大賞公式ホームページ
この作品には、
アキコ先生が「懺悔」=「後悔の念」に駆られるシーンが多くでてきます。
アキコ先生がおっしゃる「懺悔」。
なるほど、自分に置き換えたら確かにそこは後悔するかも…
でも、待ってください!当時の明子の肩をもつわけじゃないけれど、
「あの時こうしていれば、よかった」。明子の場合は、この後悔の種類とはまた別に感じます。
明子は「やりたいこと」が既に見えていたし、
その瞬間瞬間100パーセントで
完全燃焼した上での「後悔」。
つまり、夏休みの宿題終わらなくて
夏休みの前半に戻りたい!っていう「後悔」の種類と絶対に混同してはならない!気がしてならないのです。
〜 全力で駆け抜けてきた結果、
「あれ、全力出しすぎてしまって、周りよく見れてませんでしたー」
後悔の念もあるが、その裏では当時の自分に金メダルをあげたい!
アキコ先生のカッコいいところは、
アキコ先生が昔から(現在も)がむしゃらに全力疾走するところ
現在のアキコ先生のご活躍は、
日々格闘を繰り返し、それまでご経験された数々の「後悔」や「経験」の上に成り立っていますよね。
とにかくやるだけ。
だからこそアキコ先生が「懺悔のモノローグ」
として描かれたストーリーは、
懺悔、後悔を超越して、
私たち読者への「応援歌」
に変換されていたのです。
↓ アキコ先生がご自分で着付けされたという華麗な着物ショット集!
3、無二の恩人 日岡兼三 先生
ん?日岡兼三先生??
アキコ先生がリスペクトしてやまない
絵画教室の先生の日高先生。
そのモデルとなった方は、
日岡兼三
画家(油絵作家)、陶芸家、俳人
日岡さんの印象的なエピソードも作品にはたくさん出てきました。
「月五千円の月謝」
地方の美大受験生は、都会にある受験予備校に通うしかない。そのため本来膨大なお金が必要な「美大を目指す現役生、浪人生」たちを日岡先生はたった月五千円の月謝で全員合格させるまで指導した。
また
「かくかくしかじか」後半では、絵画教室経営の傍ら、絵画、陶芸などご自分の作品製作にせいを出す日岡さんの姿が描かれています。
「 絵画の世界に飛び込んだのがなんと29歳。美大に通わなかった代わりに
ある作家さんに弟子入りし、来る日も来る日も絵を描き続けた。」
自分よりも他人のために行動される人間性。
すばらしい作品を生み出される芸術家。
アキコ先生に熱血ご指導をされた
日岡先生ですが、
「絵画教室の生徒たちに
美味しいお茶を配る優しい日岡さん」
「絵画教室でアキコ先生ができの悪い生徒たちを見事に指導する姿に感激する日岡さん」
などなど
実際に日岡さんのご指導を受けてみたいか?と問われれば、躊躇する自分がいますが(笑)、
作中で紹介された数えきれないほどの
「人間くささ」は、
はるな檸檬さん(漫画家・絵画教室でのアキコ先生の後輩)はるな檸檬 (@haruna_lemon) | Twitter
もしかり、
多くの人を虜にしたことは想像に難くありません。
4、アキコ先生の宝物「かくかくしかじか」
「連載が終わって3年経った今(※2018年現在)でも ずっと読んでもらえる作品になった」
対談 東村アキコ×安藤祐介『本は「宝物」で「宝箱」』より)
多くの有名人も、
アキコ先生の代表作として挙げている「かくかくしかじか」ですが
こちらの対談の中では、
単行本『かくかくしかじか』の「サイズ」(大きさ)についてに語られております。
手に取ったことがある方は、
「あのサイズ感」をご存知だと思いますが、実は
コミックを
大判サイズ
で発売にするとコストは倍になるそうです!
編集サイドからの
「値段が倍になれば作品が売れなくなる」という意見に対しアキコ先生は、
(「かくかくしかじか」は)
「私に取って宝物みたいな思い出を描いたもの 」
「流行とかに関係なく長く読まれる可能性のある作品」
「大判で出すことで 宝物感が出る」
と編集の方を説得し、大判サイズの発売にこぎつけたそうです。
私さとる、アキコ先生の「宝物」をおすそ分けしていただき、
どんな時も強く生きるということを教えて頂いたありがたみも、同時に感じております。
私さとるの本棚でも
大判サイズの
『かくかくしかじか』は
いまや 大切な「宝物」となりました。
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そして、連載が終わって3年(2018年現在)
期待が高まるのは
「かくかくしかじか」 映像化
ですね。
マンガ大賞授賞式のインタビューを拝見しますと、
「ご出身大学の先輩に是非期待!」と
アキコ先生自身実写化、映像化を望んでいらっしゃるコメントも確認できました。
ドラマの脚本家たちも、アキコ先生もきっとそのタイミングを見計らっていると予測しますが、
映像化により、
更に多くの方に
「アキコ先生の宝物の世界」を体験してもらえたら、これは本当に素晴らしい事ですよねー。
5、かくかくしかじか プレゼント企画ーっ!
(終了しました↑)
突然の…
日頃感謝も込めまして、
ブログを読んで下さった方に
抽選であたるプレゼントをご用意致しました。
私さとる、「かくかくしかじか」を読んだ影響が今まさにでてきておりまして、
絵の勉強(趣味レベルです)をしており、主に人物画を中心に楽しみながら絵を描いております。
私のこの1ヶ月は、
隙間時間で、デッサン、色鉛筆を学び始め、まだまだ道のりは遠いですが、
「画家デビュー1ヶ月」(いや、別にデビューはしてない…)を記念して、
こんな作品!(色紙)作りました。
それがこちら
へったくそぉーがー!
↓ ちなみに練習で書いた絵はさらにトホホ感じでした…。
↓ 色付け前
日高先生には
デッサンがあまい!となじられ、竹刀で頬をつんつんされるにちがいありません(笑)
アキコ先生は、いつも全力で作品を生み出しているので、
全ての作品に愛着がある!と
過去のインタビューでおっしゃっています。
私も現在の全てを出し切ったという点では満足の出来です。
東村アキコ先生の「かくかくしかじか」へのオマージュということで、
模写ではありますが、
作品からもらったたくさんの感動をこの絵に込めさせて頂きました!
大変恐縮ではございますが、
ブログを見てくださっている皆様から抽選で1名の方に、この絵をプレゼントさせて頂きたいと思います(逆に貰って下さい!)。 (← 終了しました)
(皆さまのリツイートによって、
「かくかくしかじか」読んでみようかな?読み直してみようかな?という方が増えたら嬉しいですー!)
厳正なる抽選(多分お手製アミダクジ)の上、1名の方にプレゼント致します。(ご応募がなかった場合は、ひっそりとお家に飾り…)
何卒よろしくお願い致します。
それではこの辺で。
最後まで読んで頂いてありがとうございます。
以上、今回は
東村アキコ先生 「かくかくしかじか」についてお届け致しました。